ゾンビ学園-鏡を見たらソレが感染する!?-
☆☆☆

今から150年ほど昔のこと。
そこには大きなお屋敷が建っていた。

この街で一番の土地主の屋敷では沢山の女中たちがせわしなく立ち働いていた。
そこにやってきたのは8歳の久子だった。

久子はやせ細り、色黒の肌をしていて、ひと目みたご主人は顔をしかめた。
「まずは風呂に入れ。その汚い体をどうにかしろ」

久子は幼い頃から野良仕事を手伝っていたためその肌は黒く焼け、ところどころひび割れていた。
その姿に嫌悪したのだ。

久子は言われた通り風呂に入って清潔にし、そして先輩女中から仕事を教えてもらいはじめた。
家には幼い妹と弟が計4人いる。

父親も母親も昼夜なく働いていて、兄と姉は自分と同じ8歳のころ奉公に出た。
自分だけがのんびりと家族で暮らしてくことはできなかった。
少しでもお金を稼いで、両親や妹たちに食べてもらわないといけない。
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