日給10万の結婚
「玲さんのこと、よく分かってるんですよね。玲さんが絶対楓さんとはそうならない、って思ったんでしょう?」
「それはそうですね! 玲はそこまでアホじゃないって思ったんです。あれだけ楓さんを拒否していたのに、体だけ、なんて。玲はしないよなって、すぐに思いました」
私がそう答えると、玲はいくぶんか穏やかな表情になった。そしてこちらを見て、はにかんで笑う。
「まあ、合ってるよ。さすがだな」
その嬉しそうな顔を見て、つい固まってしまった。普段の憎たらしい感じとは違って、どこか褒められた子供のような顔だったからだ。自然と、鼓動が速くなった。こんな顔、はじめて見た。
「今日の食事会も想像以上の働きぶりだ。疲れただろ、ゆっくり休め」
「私もだけど、玲もだよ。今日はちゃんと寝なよ」
「……うん」
そんな会話をしつつ、私たちを乗せた車は、いつもの家へと向かっていった。
「それはそうですね! 玲はそこまでアホじゃないって思ったんです。あれだけ楓さんを拒否していたのに、体だけ、なんて。玲はしないよなって、すぐに思いました」
私がそう答えると、玲はいくぶんか穏やかな表情になった。そしてこちらを見て、はにかんで笑う。
「まあ、合ってるよ。さすがだな」
その嬉しそうな顔を見て、つい固まってしまった。普段の憎たらしい感じとは違って、どこか褒められた子供のような顔だったからだ。自然と、鼓動が速くなった。こんな顔、はじめて見た。
「今日の食事会も想像以上の働きぶりだ。疲れただろ、ゆっくり休め」
「私もだけど、玲もだよ。今日はちゃんと寝なよ」
「……うん」
そんな会話をしつつ、私たちを乗せた車は、いつもの家へと向かっていった。