夫婦ごっこ
会話の流れに区切りがついて、皆一呼吸していると、今まで黙っていたゆめが勢いよく声を上げた。
「あの! 二人の馴れ初め話が聞きたいです! 西条さんプライベートのことほとんど話してくれないから」
「えー? 馴れ初めはちゃんと話したでしょ?」
「あんなの話したうちに入らないですから。謎解きイベントで出会って意気投合しましたって、そんな一行で終わる話が聞きたいんじゃないですよ」
ゆめは随分と興奮している。その勢いに奈央は気圧されてしまったが、義昭は特に気にした様子もなく堂々と奈央との馴れ初めを語りはじめた。
義昭目線のその馴れ初め話は、まるで義昭が奈央に恋に落ちていく様子を語っているかのようで奈央はずっと落ち着かなかった。言っていることは事実なのだが、いちいち表現が甘くてそわそわとしてしまう。妙に恥ずかしくて、奈央は一人で照れてしまったのだが、義昭の話を聞くゆめは本当に楽しそうで、ずっと目をキラキラとさせていた。
「あの! 二人の馴れ初め話が聞きたいです! 西条さんプライベートのことほとんど話してくれないから」
「えー? 馴れ初めはちゃんと話したでしょ?」
「あんなの話したうちに入らないですから。謎解きイベントで出会って意気投合しましたって、そんな一行で終わる話が聞きたいんじゃないですよ」
ゆめは随分と興奮している。その勢いに奈央は気圧されてしまったが、義昭は特に気にした様子もなく堂々と奈央との馴れ初めを語りはじめた。
義昭目線のその馴れ初め話は、まるで義昭が奈央に恋に落ちていく様子を語っているかのようで奈央はずっと落ち着かなかった。言っていることは事実なのだが、いちいち表現が甘くてそわそわとしてしまう。妙に恥ずかしくて、奈央は一人で照れてしまったのだが、義昭の話を聞くゆめは本当に楽しそうで、ずっと目をキラキラとさせていた。