同期の彼はどうやらグループの跡取り候補?のようです
お喋り好きな後輩が誰々さんが告ったらしいですよ、と、全部教えてくれるのだ。
でも断わる理由は、忙しいから付き合っても会えない……と
それを聞く度に彼女がいるからとは言ってくれないんだなと後輩からの情報を大人しく聞いてるだけ
仕方ない……
奏多は隠したいんだから……
休みの日は、まったり私の家で過ごすことが多い。
奏多はアウトドア派ではない、私もどっちかというとインドア派でお互い本を読んだりしてる
チン!となってからテーブルに運ぶ。
「これ何?」
「ガパオライス(笑)」
「何料理?」
「タイ料理、初めて作ってみた(笑)」
不思議そうにお皿をじっと見ている。
「肉?」
「うん、ひき肉とピーマン、玉ねぎとか」
「野菜……」
「小さくしてあるから大丈夫だよ(笑)」
奏多は野菜があまり好きではないのだ。
こういう所は少し子供っぽくて私だけ知っている特権だと思っている。
「まあ、食べてみる」
パクッ
「どう?」
「んー、しょっぱい?」
「しょっぱい?」
「味がしっかりついてるからかな」
「ご飯と一緒に食べてみて」
「うん……モグモグ……あー、白飯うまー!」
「食べれる?」
「うん、旨い!」
あっという間にたいらげた。
「ご馳走様〜でも、寝る前に食っちゃったな」
「たまにはいいよ(笑)」