熱情滾るCEOから一途に執愛されています~大嫌いな御曹司が極上旦那様になりました~
「気が合うかは難しいね。でも、彼とは付き合いが長くて、私は自然体でいられる。たぶん、彼もそう」
「それって恋なのかよ。本当にいいの? 親同士が決めた相手と結婚するなんて」
今谷が私の肩を掴んだ。場所は私の下宿近くの小路。人通りは少ない。
「ちょっと今谷、離して」
今谷が乱暴なことをするはずはないとわかっていても、彼が焦れているのも感じ取れた。
「嫌だ。俺の方だって見てもらいたい」
壁に押し付けられるようにして、今谷の顔が近づいてくる。
これはまずい。キスされてしまう。
鞄から手を離し、両手で今谷の胸を押し返そうとしたときだ。
今谷の身体が離れた。私から引きはがされたのだとわかったのは、視界に今谷の肩を掴んでいる成輔がいたからだ。ぎょっとした成輔の瞳は静かな怒りで燃えている。
「成輔……」
「今谷さんでしたね。……これはどういうことですか? 私の婚約者に」
底冷えのする声は、成輔が今までにないくらい怒っているのが伝わってきた。私は咄嗟に成輔の腕をつかんだ。
「成輔、大丈夫。何もされてないから」
「俺は好きな子にアプローチしていただけです。葵さんのことがずっと好きでした」
今谷は成輔の腕を振り払い、距離を取った。
「それって恋なのかよ。本当にいいの? 親同士が決めた相手と結婚するなんて」
今谷が私の肩を掴んだ。場所は私の下宿近くの小路。人通りは少ない。
「ちょっと今谷、離して」
今谷が乱暴なことをするはずはないとわかっていても、彼が焦れているのも感じ取れた。
「嫌だ。俺の方だって見てもらいたい」
壁に押し付けられるようにして、今谷の顔が近づいてくる。
これはまずい。キスされてしまう。
鞄から手を離し、両手で今谷の胸を押し返そうとしたときだ。
今谷の身体が離れた。私から引きはがされたのだとわかったのは、視界に今谷の肩を掴んでいる成輔がいたからだ。ぎょっとした成輔の瞳は静かな怒りで燃えている。
「成輔……」
「今谷さんでしたね。……これはどういうことですか? 私の婚約者に」
底冷えのする声は、成輔が今までにないくらい怒っているのが伝わってきた。私は咄嗟に成輔の腕をつかんだ。
「成輔、大丈夫。何もされてないから」
「俺は好きな子にアプローチしていただけです。葵さんのことがずっと好きでした」
今谷は成輔の腕を振り払い、距離を取った。