熱情滾るCEOから一途に執愛されています~大嫌いな御曹司が極上旦那様になりました~
部屋のメインルームに食卓がしつらえられ、そこに次から次へと運び込まれてくるのはフランス料理のコース。
貝のマリネ、梨のジュレなどの前菜は目にも鮮やかで、卵とトリュフのスープは濃厚な香りがする。
メインは魚と肉がダブルで、ヒラメとサーロインをいただいた。
たくさん食べる私でも、結構お腹がいっぱいだと思っていたら、デザートには特製のパフェが出てきた。絶対通常メニューにはない。なにしろ、ファミレスや喫茶店のチョコレートソースたっぷり生クリーム大盛といった趣のパフェなのだもの。ホテルのフレンチのデザートらしくない。

「特別に作ってもらったでしょ」
「葵、こういうのが好きかと思って」
「好きだけどね」

フレンチの後の生クリームたっぷりのパフェ。フルーツにブラウニーにチョコレートソース、中にはブドウをつかったソースも入っている。
なんだかちぐはぐで面白い。

「私のために色々考えてくれてありがとう」

素直に御礼の言葉が出てくる。苦しくなったお腹をさすりながら、最後はコーヒーをいただいた。
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