熱情滾るCEOから一途に執愛されています～大嫌いな御曹司が極上旦那様になりました～

ディナーが終わるとあとはのんびりどうぞとでもいうように、室内はあっと言う間に片付けられてしまった。

「成輔もこんなことするんだね。女性相手に」
「失礼だな。葵にするのが初めてだよ。そりゃ、中学時代くらいは寄ってくる女の子と興味本位で付き合ったりしましたけど、中学生はこんなサプライズしないでしょ、彼女に」

成輔は唇を尖らせて言う。実は、その中学時代の恋愛遍歴はちょっと聞きたかったりする。

「中学生の頃は、どんな付き合いをしたの？」
「普通に放課後一緒に帰ったり」
「それを私が見かけたのか……」

成輔は困ったように微笑む。

「言い訳になっちゃうけど、子どもだったしね。葵のことは大好きだったけれど、まだ結婚なんて考える年齢じゃなかったし、葵も小学生だった。でもあのとき、先に俺を好きでいてくれた葵に応えていれば、これほど長い月日、片想いをせずに済んだのかなとは思ったよ」
「それじゃあ、成輔はいつ私が好きだって自覚したの？」

成輔はわずかに目を見開き、返答に困るように立ち上がる。窓辺に行ってしまうので、私はそれを追いかけた。

「教えてよ」