熱情滾るCEOから一途に執愛されています～大嫌いな御曹司が極上旦那様になりました～

「朝も気持ち悪くなってたよ。きみはみかんを食べすぎただけだと言っていたけれど」

私と成輔は顔を見合わせた。
気持ち悪くなる理由……。
私も成輔もおそらく同時に気づいた。それから、まさかという顔になり、でももしかしてという顔になる。その様子がシンクロしていて、お互い笑ってしまった。

「これは……式の後に調べた方がいいよね」
「ああ。その方がいい。俺、検査薬、買ってこようか？」
「式の最中でしょ」

笑い合う私たちの頭には『妊娠』の文字が浮かんでいた。
有り得るかもしれない。

介添え人や着付けの係の人たちが心配する中、着物は少しゆとりを持って着付けてもらった。せっかくの色打掛を着たかったし、参列してくれた人たちに心配をかけたくなかった。
成輔も紋付に着替え、そろって再登場。
披露宴の後半は無事に終わったのだった。