熱情滾るCEOから一途に執愛されています~大嫌いな御曹司が極上旦那様になりました~
タオルを身体に巻き付け、顔だけバスルームから出す。

「成輔。嫉妬する理由ない。ただの同期だから」
「それでもだよ。きみはきみ自身の魅力に気づいていない。だから警戒心が薄い。心配してしまうし、きみを狙う男がいるなら渡したくない」

今谷が私にそういった感情があるはずがない。しかし、警戒心が薄い女だと思われているのはいいことではない。そういった意味で、信頼がないのかもしれない。

「成輔。私、成輔の奥さんになるんだよ」
「ああ、そうあってほしいと思ってる」
「成輔以外の男性になびかないよ。約束する」

そもそも恋愛に興味関心が薄いのだ。夫となる人ができた以上、他の男性にまで目移りしている余裕はない。

「約束しちゃったから、金曜は行く。でも、同期には婚約者がいるって言っとくよ。自意識過剰っぽいけど。私、成輔のこと好きになる努力中なんだから、心配しすぎないでよ」
「葵」

成輔がバスルームのドアから私の腕を引いた。

「わ!」

タオルを巻き付けた格好だけれど、そのまま成輔に抱きしめられる。
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