妖帝と結ぶは最愛の契り
失敗したと反省しながら、何を話していたのかを思い出し答える。
「双子のことですよね。働き者で、十分に仕えてくれていますよ」
「そうか、それなら良かった」
事実、美鶴のことを良くは思っていなくとも仕事はしっかりこなしている二人。
狐の耳としっぽをふさふさと揺らしながらくるくる動く姿は本当に可愛らしくて見ているだけで和むのだ。
親しければ触ってみても良いかと聞いてみることくらいは出来るのだが……。
あの柔らかそうなしっぽを触ってみたいと思っていると、ふとあることを思い出した。
「あ、そういえば」
口にして、そのまま止めてしまう。
(いえ、流石にこれは失礼では? いえ、でも聞いてみるだけなら……)
「ん? どうしたのだ?」
「いえ、その……」
思い付きで声を上げてしまったが、流石に不敬ではないかと思い直し言葉を濁らせた。
だが、弧月は気になるのか優しい微笑みを近付ける。
「何でも話せ。美鶴のことは少しでも多くのことを知りたい」
「うっ……は、い」
覗き込む紅玉の目には少々意地悪な色も見える。
近さもあって、呼吸がままならなくなるほど鼓動が早まった。
「双子のことですよね。働き者で、十分に仕えてくれていますよ」
「そうか、それなら良かった」
事実、美鶴のことを良くは思っていなくとも仕事はしっかりこなしている二人。
狐の耳としっぽをふさふさと揺らしながらくるくる動く姿は本当に可愛らしくて見ているだけで和むのだ。
親しければ触ってみても良いかと聞いてみることくらいは出来るのだが……。
あの柔らかそうなしっぽを触ってみたいと思っていると、ふとあることを思い出した。
「あ、そういえば」
口にして、そのまま止めてしまう。
(いえ、流石にこれは失礼では? いえ、でも聞いてみるだけなら……)
「ん? どうしたのだ?」
「いえ、その……」
思い付きで声を上げてしまったが、流石に不敬ではないかと思い直し言葉を濁らせた。
だが、弧月は気になるのか優しい微笑みを近付ける。
「何でも話せ。美鶴のことは少しでも多くのことを知りたい」
「うっ……は、い」
覗き込む紅玉の目には少々意地悪な色も見える。
近さもあって、呼吸がままならなくなるほど鼓動が早まった。