千秋くん、優しくしないでください!!

何が言いたいかっていうと、視線が痛いんだよね。
男子からは妬みと羨望の眼差し。
女子からは妬みと嫌悪の視線。
そうゆうものを背中から横からあちこちから感じる。
釣り合ってない、羨ましい、なんであんな子と?、そうみんな言いたいんだろう。
「楓、みんな見てるから離れて?」
このままだと、私が反感買いすぎて後ろから刺されるかも。
「あ、そうだね!
ごめん、すごく楓の気持ちが嬉しくてっ」
満面の笑みを浮かべた楓。
周りの男子はその笑顔でノックアウトされてるし、女子も顔を真っ赤して魅入っている。
やっぱり、かわいいな…
ヨシヨシと思わず楓の頭を撫でた。
と同時に、ビシビシと女子の冷たい視線が突き刺さる。
…もう今の一瞬でだいぶ女子の反感買ってしまったような…
ま、別に、そんなものいくらでも買ってきたし。
…気にしない、気にしない。
「ん?どうしたの?咲。」
撫でられて嬉しそうにしながら、上目遣いで見上げてくる楓。
私の方が身長高いんだよね。
「何もない。」
「?そう。」
そうしてるうちに、学校に着いた。
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