千秋くん、優しくしないでください!!

「七瀬さん」
声をかけると俺の方に顔を向けた彼女。
「どうしたの?」
「2人は、そのどういう関係?」
まだ頭を撫でている七瀬さんと俺に邪魔をされて不機嫌な顔の笹本さんに視線を投げかける。
「あー、私と楓のこと?」
「うん、そう。
2人結構仲良いみたいだから。」
あくまで自然に微笑みながら、そう言う。
…警戒されるのも良くないしな。
「あ、それ俺も思ったわー」
横から晶も同調してくる。
「幼なじみなんだ。
家が隣で親同士も仲良いから、必然的に一緒にいる時間も長くてね。」
「そうそう!
私達お互いお泊まりするほどの親友なんですよー!」
あからさまに牽制するように七瀬さんにギュッと抱きついた笹本さん。
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