君のため、最期の夏を私は生きる
まず最初に、彼はこう言うだろう。
「この後、少し時間取れない?」
そしてそれは、その通りになった。
私は、あえて自分の知っている展開通りの言葉を返してみた。
「どこに?」
もしも。
もしもこの人が次にあの場所と行動を言ったら、間違いない。
「コンビニでスイカアイス買って、公園で食べない?」
ああ。やっぱりそうか。
私は、ようやくここで確信した。
これは、二度目の人生なのだ、と。
私は、過去になったはずの7月31日をもう一度生きているのだ、と。
だとすれば、やることは1つ。
「お断りします」
私は、一度目の人生で予期せず手に入れることができた、天にも昇るような気持ちを手に入れない決意をした。
全ては、世界に愛されたこの虹の光を守るため。
「この後、少し時間取れない?」
そしてそれは、その通りになった。
私は、あえて自分の知っている展開通りの言葉を返してみた。
「どこに?」
もしも。
もしもこの人が次にあの場所と行動を言ったら、間違いない。
「コンビニでスイカアイス買って、公園で食べない?」
ああ。やっぱりそうか。
私は、ようやくここで確信した。
これは、二度目の人生なのだ、と。
私は、過去になったはずの7月31日をもう一度生きているのだ、と。
だとすれば、やることは1つ。
「お断りします」
私は、一度目の人生で予期せず手に入れることができた、天にも昇るような気持ちを手に入れない決意をした。
全ては、世界に愛されたこの虹の光を守るため。
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※この作品は
「二次元の外には、予想外すぎる甘々懐妊が待っていました」
の続編です。
先にこちらをお読みいただくことをお勧めします。
僕の名前は、芹沢涼(32)。
昔は、ちょっとやんちゃもしていたけれど、今では可愛い奥さんに夢中。
ちなみに、すでにお腹には僕と奥さんの愛の結晶もいる。
まさに、僕と奥さんが結ばれるのは運命としか言いようがない。
反対尋問は断固拒否。
そんな僕が愛してやまない奥さんには、僕以外にも夢中になっているものがあるんだ。
この間も。僕と奥さんがリビングでいい雰囲気になっていた時。
僕がキスしようとするといきなりスマホのアラームが鳴り出したんだ。
するといきなり
「やらねば…………」
って、怖い顔でスマホを操作し始めたんだ……。
「ねえ、香澄?今キスしようとしてたんだけど?」
「ごめんなさい、でも今それどころじゃなくて」
そ れ ど こ ろ じ ゃ な い!?
どうも、様子を見ていると……。
奥さんのスマホの画面には男のアニメらしきものがたくさん表示されてて、奥さんは親指で絵をタップしたかと思えば真剣に祈ってる。
「香澄?なにしてるの?」
「SSRが来ることを祈ってる」
S S R って……な に!?
※第1章 内容一部抜粋
▼登場人物 芹沢涼(32) 頭脳明晰眉目秀麗、今話題の弁護士とハイスペックな元クズ男。
恋愛経験人数は数知れず、だった。
いろいろあった今は、病的愛妻家。
妻がいない人生は考えたくないがモットー。
現在、妻を二次元に取られないために試行錯誤中だとか……。
弟からは「歩く公害」と呼ばれている。
小森香澄(23) 元クズ男を無自覚で翻弄しまくった挙句、初恋沼につき落としてしまった、引きこもりコミュ障な恋愛ゲームシナリオライター。
ただいま元クズ男との赤ちゃんを妊娠中で出産間近。
たぬきとチワワを足したような、愛らしい容姿を持つ。
何故涼が自分を溺愛するのか、未だに謎だと思っている。
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そこそこの財産を持ち、そこそこの生活ができるけど、貴族社会では1番下のブラウニー男爵家の末娘、リーゼ・ブラウニーは、物心ついた頃から読み込んでしまった恋愛小説(ちょっぴりエッチ)の影響で、男女問わず「カップリング」を勝手に作っては妄想するようになってしまった。
もちろん、将来の夢は恋愛小説(ちょっぴりエッチ)を書く作家。
娘を溺愛する両親や兄達も、そこそこの財産があればスタンスなので、リーゼを無理に嫁がせる気はなし。
そんなリーゼが今最も推しているのは、眉目秀麗文武両道で評判のエドヴィン王子と、王子の婚約者候補ナンバー1と言われる公爵令嬢アレクサンドラのカップル。
「早く結婚すればいいのに。結婚式はぜひ遠目で眺めて、それを元に小説書いてデビューしたい」
そんな風にリーゼは胸をときめかせていた。
ところがある日、リーゼの元に何故か「王子の婚約者選抜試験」の知らせが届く。
自分の元に来る理由が分からず困惑したものの
「推しカプを間近で眺める絶好のチャンス!」
と、観光気分で選抜試験への参加を決意する。
ところが、気がついた時には全裸で知らない部屋のベッドに寝かされていた……!?
しかも、その横にはあろうことかエドヴィン王子が全裸で寝ていて……。
「やっとお前を手に入れた」
と言ってくるエドヴィン王子だったが
「冗談じゃない!私とのカップリングなんて萌えない、断固拒否!」
と逃げ帰ったリーゼ。
その日からエドヴィン王子から怒涛のアプローチが始まるだけでなく、妊娠も発覚してしまい……?
この話は「推しカプ至上主義!(自分以外)」のリーゼと、「リーゼと結婚するためなら手段を選ばない」エドヴィン王子の間で巻き起こる、ラブバトルコメディだったりする……。
<登場人物>
リーゼ・ブラウニー
男爵令嬢 18歳
推しカプに人生を捧げる決意をした、恋愛小説家志望。
自分と他人のカップリングなんて見たくもないと、全力で全否定をする。推しに囲まれたいという思いだけで絵画、彫刻、工作、裁縫をマスターし、日々推しを持ち歩ける何かをせっせと作っている。
エドヴィン
王子 18歳
パーティーで知り合ったリーゼ(ただしリーゼ本人は全く覚えていない)に一目惚れしてから、どうすればリーゼと結婚できるしか頭になかった、残念すぎるイケメン王子。
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※続編「二次元に妻を奪われたくないスパダリ夫は、壮大すぎる溺愛計画を実行する」の連載をしております。
【一夜で妊娠したコミュ障女子を、イケメン弁護士が甘やかしながら出産を迎えるまでのお話】
生来のコミュ障である小森香澄(23)は、現在恋愛ゲームのシナリオライターとして家に引きこもりながら仕事をしている。
ある時、「書くストーリーにリアリティがない」とディレクターから指摘され、香澄は落ち込むようになる。
尊敬する先輩シナリオライターからアドバイスをされ、クリスマスイブの夜に高級ホテルのレストランで恋愛模様を観察することに。
引きこもりなりに、どうにか勇気を出してみたものの
「やっぱり来るんじゃなかった……」
と後悔をしていた香澄。
どうにか空気に慣れ始め、ようやくまともな取材ができるようになったと思ったその時、突然何者かに頭から酒をかけられ服を台無しにされてしまう。
「お詫びをさせてください」
そう声をかけてきたのは、たった今女性と口論をしていたイケメン男性だった。
高級スーツがよく似合う男性に連れてこられたのはそのホテルのスイートルームだった……!
引きこもり処女が、たった一夜でイケメン弁護士の子供をご懐妊!?
しかもこの男、ことあるごとにこう口説いてくる。
「二次元じゃデキないこと、僕が教えてあげる」
レビューありがとうございます!
チャマ様
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