私の人生を変えてくれた人 〜もし君が生きてたら〜 後編
コンコン
ガラッ
香音さんのベッドの側まで行くと香音さんはすでに起きていた
「香音さん、おはようございます」
「…………………………」
「体調どうですか?」
「……………………………」
目は開いてるのに…………何も答えてくれない…………
起きてるはずなんだけどな……………
「香音さん?」
「………………………」
「あの…………一言でもいいので……何か……喋ってもらえませんか…?」
「………………………」
「……………昨日のこと聞きました
…………まだ………その思いは残ってますか…?」
「…………………………」
「…………………頷くのでも大丈夫なので……これだけは答えてください
声………出ますか…?
ただ………僕と話したくないから声出さないだけですか…?」
「………………………………」
頷いてくれることすらしてくれなかった
「………………また来ますね」
そして僕は病室を出た
この日から……………香音さんは僕と話してくれなくなった
退院してからは……………病院に来てくれない
ずっと………避けるように……………