私の人生を変えてくれた人 〜もし君が生きてたら〜 後編
「これでも医者目指してるんだ
さすがにその腕見れば分かる」
「………………………」
「あんたと違って俺なら香音を守れる
俺が医者になって香音の目も治す
俺が香音を絶対に治してやるんだ」
「…………………香音、家に入ってろ」
「えっ………でも…………」
「すぐに戻るから
疲れただろうし先に休んでな」
「分かった……………
翔太、あまり雄斗を困らせないでよ?」
「困らせてねぇよ!」
「フフッ………わざわざ来てくれてありがとね
じゃあ……また明日」
「また明日な」
そして香音は家の中に入っていった
「…………何で香音を先に家に帰らせた?
言い返せなくて困ったからか?」
俺を笑いながら見て言った
「…………そんなんだから香音に振られるんだよ」
「はっ?
あんたに関係ないだろ」
「お前さぁ…………あんま香音に期待持たせるなよ」
「何の期待だよ」
「…………香音の目を治すって
そんな簡単に治るならもう治ってるんだよ」