私の人生を変えてくれた人 〜もし君が生きてたら〜 後編

「だから俺がその治療法を見つけるって……」

「………………第一、香音が目を治してほしいって言ったのかよ
 それをお前に願ったのかよ」

「それは……………」

「香音が言ってもいないことを香音の前で口にするな
 言うなら…………見つかってからにしろよ」

「でも………香音だってそう願ってるだろ」

「香音自信が一番分かってるはずなんだよ
 もう治らないってことくらい
 それなのにお前があんなこと言い続けてどうするんだよ
 変に期待持たせ続けるつもりか?」

「期待持たせて何が悪いんだよ!」

「…………お前のエゴにすぎないんだよ
 お前は………香音の目をどう思ってるんだよ?
 かわいそうか?
 かわいそうで同情してるのか?」

「そんなこと!」

「そう言うことなんだよ
 それに治すってことは………言い換えれば今の香音を否定している
 片目が見えない香音を………お前が受け入れたくないだけなんじゃないのか?
 障害者の枠に入る、香音が嫌なんだろ?
 香音の目を治して……自分と同じ普通にしたいんだろ、お前が」

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