私の人生を変えてくれた人 〜もし君が生きてたら〜 後編
「雄斗…!」
中に入るとすぐに香音が抱きついてきた
俺は香音を抱きしめながらゆっくり背中をなでた
「お待たせ…………結局香音の家の中入っちゃったな」
「心配した…………翔太、少しキツイところあるから………」
「大丈夫だよ
香音を想う気持ちは誰にも負けないから」
「雄斗…………」
「香音こそ………今まで辛かったんじゃないのか…?
あんなこと言われ続けて………」
「………………とりあえず中入って?」
「…………何されてもしらないからな」
「大丈夫
なんだかんだ言って雄斗はちゃんと我慢すると思うから」
「………頑張るよ」
そして香音と一緒に入った
香音の部屋はシンプルだった
必要最低限のものしか置かれていない
女の子の部屋ってこんなもんなのか?
「ごめんね………何もないでしょ」
「そんなことない
家具とかは香音好みだろ?
それに…………この写真……………」
「エヘヘ…………やっぱり捨てれなくてさ
雄斗との繋がりは消したくなかったんだよね………本当は……………」
棚の上に唯一飾ってあった写真は…………俺と香音のツーショットだった