私の人生を変えてくれた人 〜もし君が生きてたら〜 後編
〜雄斗目線〜
少しすると気持ち良さそうな寝息が聞こえてきた
良かった………寝れたみたいで…………
さっき………凄く苦しそうだった………
どうしたんだろう…………
大したことしてないんだけどな…………
体調が悪かったようにも見えなかったし…………
しばらく香音の寝顔を眺めているとスマホが鳴った
「……もしもし、下山?
今大丈夫か?」
「あぁ、大丈夫だ」
電話の相手は和田だった
そう言えば昨日の夜電話したけど出なかったんだよなー
香音を起こさないように出来るだけ静かな声で話した
「昨日は出れなくて悪かった!
色々立て込んでて………今ようやくスマホ見た」
「忙しそうだな
無理するなよ?」
「おう!
んで、要件は?
もう大丈夫だったりする?」
「あー………そんな大したことじゃないんだけど……」
「何?」
「……………俺の腕って……治るのか…?」
「…………………親父さんのところで診てもらったんだろ?
そこで厳しいなら………それよりも高い技術力あるところか、海外だと思うぞ?」
「……親父のところよりも高い場所?」
「あぁ、親父さんのところも相当高いから………それよりも上ってなるとあと一つかな………」