私の人生を変えてくれた人 〜もし君が生きてたら〜 後編
「マジかよ………お前の知り合い凄いな………」
「だなー」
「………………確かに山中先生なら治せるかもしれない
治療費は高額になるかもしれないが…………賭けてみる価値はあると思う
逆にそれで無理だったら…………希望はなくなるぞ…?」
「…………………信じてみてもいいのかな?
いまだに信じられない………どこに行っても無理だろうって言われてきたのに………急に治せるって言われても………
信じて治らなかった時は怖いよな……」
「………そうだな
だから………治療を受けないっていうのもいいんだぞ
不確かなものに賭けるのも怖いからな」
「……………俺、守りたい人が出来たんだ
正直、この腕で守れるかって聞かれると………自信ない」
「下山………」
「片腕でもいいんだけどさ………やっぱり両腕で抱きしめたいんだよな………
どんどん欲張りになっちゃう」
「……………その思いがあるなら賭けてみろ
お前は強いから……負けないはずだ」
「……………………」
「お前なら大丈夫だ
それに山中先生なら本当に治ると思う
後は下山次第だ」