私の人生を変えてくれた人 〜もし君が生きてたら〜 後編

「………………お母さんが命をかけて守ってくれたのに…………私は………生きてる価値……ない…………お母さんの命を………犠牲にする必要はなかったのに………」

「………僕は感謝してますよ
　君と出会えたこと
　それはきっと玲華さんも同じだったはずです」

「………………………」

「下山さんだって………嬉しいはずですよ
　君が生きててくれて
　君が死んでしまっていたら…………この未来はなかったんですよ」

「…………だとしても、自分の生きてる意味が分からないです……」

「これから見つけていけばいいんですよ
　君にはまだたくさんの未来がありますから」

「…………もう……辛い………」

「君はもう………充分頑張ってますよ
　だからもう少し肩の力抜いて………気楽にいきましょうよ
　これ以上……自分を苦しめないでください」

「苦しめてなんか………」

「苦しめてますよ
　罪悪感なんか…………君は気にしなくていいんですよ
　お母様は………君が幸せになることを望んでいるはずですから」

「……………私は幸せになっちゃダメ………」

「幸せになっていいんですよ
　というかなってください
　僕は君が幸せなところを見たいです」