私の人生を変えてくれた人 〜もし君が生きてたら〜 後編

〜香音目線〜

「………………っ」

「……あっ、起きた?」

「……ゆぅ…と…?」

「関口だよ
 分かるかな?」

「…関口先生……?
 どうして……ここに………」

「岩本が病院からいなくなったって聞いたから
 探すなら車の方が楽でしょ?
 一緒に探しに来たんだよ」

「……………雄斗は……?」

「下山先生は授業あるから戻ってもらったんだよね」

「……関口先生も……あるんじゃ………」

「まぁそうだけど………下山先生は受験生の担任だからさ
 彼らにとっても下山先生の存在は大きいと思うんだよね………岩本にとってもだけど」

「……そっか
 関口先生、ごめんなさい
 迷惑かけて…………
 もう大丈夫なので学校に戻ってください
 授業もありますし………今ならまだ午後の授業とかには間に合いますよね…?」

「んー……それは下山先生に聞いてからかなー
 私がいるからって言って下山先生を学校に戻らせたから
 勝手には戻れない」

「………………」

「下山先生に連絡するね
 もともと起きたら連絡してって言われたから」

「………やだ」

「……どうして…?」

「…………雄斗………怒ってると思うから……」

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