私の人生を変えてくれた人 〜もし君が生きてたら〜 後編

「………香音、少し目瞑って」

「え……うん」

目を瞑ると同時に首の辺りに何かが触れた

「………もういいよ
 香音の趣味じゃないと思うけど………それ付けてて欲しい
 彼氏としてのお願い」

「別に……雄斗のお願いなら聞くけど………これどうしたの?
 雄斗のじゃないの?」

それは男物のネックレスだった

デザインも雄斗が好きそうなものだった

「…………男よけ
 そういうことは早く言ってください
 関口先生から初めて聞いたんだけど」

あっ…………関口先生話したのか………

私に考えさせる気ないじゃん……!

「…………初めて言ったもん」

「あのなぁ…………俺は不愉快なの
 香音に言い寄ってくるとか下心見え見え
 百歩譲って断ってすぐ引くような奴ならまだいいよ?
 でも中にはとてつもなくしつこい奴もいるの
 分かる?
 お前は俺のなんだから………他の奴らには一切触れさせたくない」

「………………嫉妬…?」

「っ!
 嫉妬だよ!!
 嫉妬して悪いかよ………」

「別にー?
 可愛いなーって思ってるだけだよー?」

「うるさい!
 とにかく!
 お前はそれを肌身離さず付けてるように!!」
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