私の人生を変えてくれた人 〜もし君が生きてたら〜 後編

「謝らなくていいから
 何されたかも………話せなそう…?」

「…………雄斗……ギュッてして………」

「ん?
 いいよ、おいで」

そして雄斗の胸に顔を埋めた

「雄斗の匂いする………」

「香音の匂いもするよ
 それに………暖かい」

「………………触られただけ
 お腹と脚のところ」

「っ!!
 触られただけって……………だけじゃないだろ…………
 だから…………お腹と脚を掻きむしったのか…?」

「……………うん」

「そう………だったのか…………
 ごめんな………何も知らなくて
 香音………良く頑張ったよ………カッターも我慢して………
 ここに来てくれてありがとう…………俺のところに来てくれて凄い嬉しい………」

「……………戻りたくない……」

「…………明日、一緒に行こう
 行って説得しよ?」

「………行きたくない」

「さすがに………明日だけは行かないと厳しいと思う
 山中先生も心配してたから………顔だけでも見せた方が良いと思うよ
 その方が退院できる可能性も上がる」
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