私の人生を変えてくれた人 〜もし君が生きてたら〜 後編
病院
香音も病院へ着くとすぐに処置が開始され、呼吸も落ち着いた
処置する際に、水無瀬総合病院にも連絡を入れてくれたみたい
今は点滴を打たれながら眠っている
親父のところ行くなら今かな………
近くにいた看護師さんに席をはずすと伝え、親父のところへ向かった
親父の病院は昔から全然変わってなかった
小さい頃は良くここへ来ていた
だから迷わず院長室へ行くことが出来た
コンコン
「…はい」
ガチャ
「親父………」
「おぉ、雄斗来たか
久しぶりだな
元気にしてるか?」
「お陰様で元気に過ごしてる
奏斗も元気にやってるよ」
「それは良かった
それで………香音さんって雄斗の彼女だっけ?
大丈夫そうか?」
「あぁ
今は呼吸も落ち着いて眠ってる」
「…………雄斗、彼女を本当に大切に思っているなら…………薬の管理くらいちゃんとしなさい
喘息は俺らが思っている以上に苦しいんだ
側にいる時くらい、雄斗が助けてあげなさい」
「………はい
今後は気をつけます」
「でも吸入器使っても一向に良くならなかったら、救急車呼ぶんだぞ
そこの判断だけは間違えないように
無理して雄斗一人でどうにかする必要はないからな」
「………分かった
今日は本当にありがとう」