私の人生を変えてくれた人 〜もし君が生きてたら〜 後編

「………………俺がイラついてて……河本に八つ当たりしただけです
 やり過ぎたって思った時にはもう………あんなに騒ぎになってて…………引くに引けませんでした………
 本当にすみません……」

「そうか……
 杉島が悪かったな
 騒ぎ立てたのアイツだろ?」

「まぁ…………」

「アイツにも俺から言っとくから
 許してやって、悪気はないんだ」

「はい………………怒らないんですか…?」

「ん、何?
 怒られたいの?」

「別に………そういう訳では…………」

「反省してるみたいだし怒らねぇよ
 所詮子供の喧嘩だしな
 俺はただ仲裁に入っただけ
 あ、でも殴ったりしてたら怒るよ?」

「殴ったりはしてません…!
 ただ………ちょっとぶつかって………河本は尻もちついてたから………手とか大丈夫かなって……………」

「…………大丈夫
 さっき聞いたらどこも怪我してないって言ってたから」

「なら良かった…………」

「それで?
 どうしてイラついてたんだ?
 受験?」

「…………………………」

「…最近辛くない?
 ずっと思い詰めた顔してたけど」

「なんで……………」

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