私の人生を変えてくれた人 〜もし君が生きてたら〜 後編
「あー、彼女もう作らないんでしたっけ?
忘れられないとかなんとか………」
「おー、そんなことも言ってたなー」
「え……ってことは………」
「悪いな
俺にはめちゃくちゃ可愛いくてすっごい優しい彼女いるから
あ、てか姿勢楽にしていいぞ
疲れるだろ
なんなら口調も崩して良いから
他に誰もいないし」
「あ………じゃあ……」
「ん、彼女の話誰にも言うなよ
うるせぇから」
「はい
というか女子泣きそう」
「女子なー………ほとんど憧れだよ
年上に対する」
「そっか…………
あの、さっきの聞いてもいいですか?」
「さっきの?」
「……後悔したくないっていうやつ」
「あー………俺が教師になって2年目の頃かな
初めて担任を持ったクラスにさ、トラウマ抱えてる奴がいて
パニック起こしたり過呼吸起こしたり…………酷い時には自傷行為………もしてたな」
「………………………」
「俺が気づいた頃には………心が潰れてた
何でもっと早く気づいてやれなかったんだろう………分かってやれなかったんだろうって………」