私の人生を変えてくれた人 〜もし君が生きてたら〜 後編




コンコン

ガラッ

「香音ー
 調子どうー?」

「あ、雄斗
 仕事お疲れ様」

「ありがと
 香音も頑張ったらしいじゃん」

「うん…………………」

「……俺の前ではさ、無理して笑わなくていいんだよ
 というか………無理して笑うくらいなら笑わないで欲しい……かな」

後藤先生の話とは違い、俺にはちゃんと反応してくれた

でも………すぐに分かるような貼り付けた笑顔

そんなの意味ないだろ…………

「写真は?
 何かいいのあった?」

「…………みんな凄い笑顔だった
 みんな楽しそうで…………」

「うん」

「…………それを私が壊しちゃったんだよね………みんなの幸せ奪って………………私……最低じゃん…………」

「そんなことない
 お前は何も悪くない」

「……………………」

「俺が撮った写真も見てくれる?」

「うん…?」

そして俺はスマホを開いて写真を出した

「覚えてる?
 入学式の日に撮ったクラス写真
 香音、笑ってるようで目の奥が笑ってないんだよな」

「………………………」

「でもさ、ここからが見てほしいんだ
 あ、先に言っとくけど怒るのは無しだからな?」
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