私の人生を変えてくれた人 〜もし君が生きてたら〜 後編
家
家に着いて、ご飯やお風呂に入って落ち着いてきた頃
「香音、いくつかルール作ろう」
「ん?
ルール?」
「そう
ルールと言うよりかは俺からのお願いって感じかな」
「どんなの?」
「んー、まず一つ目は俺の部屋には勝手に入らないで
隠してる物がある訳じゃないんだけど……今、仕事関係の書類が結構家にあるんだ
中には他の人に見られたらまずいものもある
だから、そこは徹底したい」
「分かった
仕事の書類は大事だもんね」
「あぁ
でもな、夜は俺の部屋で寝て
まだ香音のベッドが用意出来てないから……それまでは」
「え、私ソファでいいよ
雄斗寝るところなくなっちゃうし
書類もあるし……」
「書類は寝るまでには片付ける
香音に風邪引かせるわけにはいかないから………そこは頼む
折れてください」
「……………分かった
でも疲れてる時は言ってね?
いつでも譲るから」
「分かったよ
じゃあ次に二つ目
遅くなる時は連絡して、心配するから
なんなら迎えに行く」
「そこまでしなくて大丈夫!
私一人でも帰れるから」
「ならいいけど………
後は最後
あまり飲まないけど……酔ってる俺には近づかないで
香音が側にいると何するか分からないから
俺のことほったらかして早めに寝て」
「……雄斗弱いっけ?」
「香音ほど弱くはないけど凄い強い訳でもないからさ
たまに付き合いで飲みに行くこともあるから
何かする前に言っておこうと思って」
「…………私のせいだよね
雄斗に我慢させてる…………」