私の人生を変えてくれた人 〜もし君が生きてたら〜 後編
病院
〜雄斗目線〜
コンコン
ガラッ
「失礼します
下山さん、体調の方はどうですか?」
「大丈夫ですよ
だいぶ目も覚めてきました」
「それなら良かったです」
「後藤先生はなぜここへ?
何かありました?」
「えーと………その…………
香音さんは………知らないんですよね…?
下山さんがここに入院してるの……」
「はい
そのはずですよ」
「………香音さんに会って欲しいと言ったら……困りますか…?」
「………………本当は、退院するまで隠したい
でも…………香音に何かあったんですよね?」
「………大学で、喘息の発作を起こして意識を失いここに運ばれました
一緒に来てくれた人によればストレスが原因だろうと
発作起こす直前に少し乱暴なことをされていたみたいで…………」
「…………………今香音は?」
「山中先生と一緒にいます
怖い、行かないでと言いながら山中先生にくっついて離れなかったり………ずっとあなたに会いたいと言っていたり………
俺が話しかけても聞く耳持ってくれなくて………」
「そう……ですか…………」
「それで山中先生から下山さんに聞いてくるように頼まれまして………
下山さんが会いたくなければ俺達でどうにかします
体調のこともありますし………香音さんといて悪化されても困るので…………山中先生も絶対に無理だけはしないでと言ってました」