私の人生を変えてくれた人 〜もし君が生きてたら〜 後編

「………良かったら君はここに来ないですよ」

「………確かにそうですね」

「…………僕は君を失いたくないので
 リスクは負いたくないです」

「……分かりました」

「また今度行きましょう」

「はい…………」

そんな話をしているとあっという間に診察室に着いた

「あの…………急に来て………ごめんなさい…………」

「いいんですよ
 君が来たい時にいつでも来てください
 今日みたいに待たせてしまうかもしれませんが………」

「山中先生…………」

「後藤先生と話して少しでも良くなりましたか?」

「…………分からない」

「そう………ですか………
 というか………その手首は………」

「えっ……あ……………」

「切ったんですか……?」

「ちがっ……!
 今日は切ってない………なのに……どうして………」

「………君が無意識に触ってしまっていたんでしょう
 とりあえず消毒しますよ」

「いや…!」

「……服汚れてしまいますよ」

「……………嫌なの……」

「……………分かりました
 何もしません」

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