私の人生を変えてくれた人 〜もし君が生きてたら〜 後編
家
〜雄斗目線〜
気づけば香音と別れてから2時間程経ち、連絡が来た
それも先に帰ると……
電話をかけても繋がらないし………
急いで俺は家に向かった
くそっ…………何もないと良いんだが…………
今の香音じゃ………何をしてもおかしくない……
何もないと良いんだけど………
そんな思いを抱えながら家に着いた
ガチャ
「香音!!」
勢いか良くドアを開けたが、香音の姿はなかった
自分の部屋か………
香音の部屋に行き、深呼吸してからドアを開けた
コンコン
ガチャ
「っ…………香音……」
香音の手首からは血が流れていた
手にはカッターも持ってる
「………香音……カッターから手離して……?」
そう声をかけても無反応
ぼんやりとどこか一点を見つめているようだ
近づいても………大丈夫かな………
そう思い一歩踏み出したけど……
「………来ないで……
来たら………切る……」
「………誰を?」
「自分………」