私の人生を変えてくれた人 〜もし君が生きてたら〜 後編
「………もう嫌なの………」
「…………辛い思いさせてる自覚はある」
「だったら…!」
「でも傷つけるのは許さない
もちろん、死ぬのもだ」
「………しんどいの………楽になりたいの…………」
「死んだら全て終わりだ
楽になるって話じゃない」
「楽になるの…!
解放されたいの…!!」
「………………」
「雄斗なんか嫌い!
大嫌い!!
出てって…!」
「それは出来ない」
そして香音を抱きしめた
「離して!
どっか行ってよ……!!」
そう言いながら俺の胸を叩く
地味に痛いなぁ………でも香音の痛みはこんなものじゃないもんな………
「大丈夫……お前は一人じゃない」
「離してよ!!
雄斗のせいで私は!」
「うん、俺のせいだ
全部俺のせい
お前は何も悪くない」
「もぅ………やだよ……………」
「…たくさん泣きな
ずっと側にいるから」
そして香音は泣き続けた
今まで溜めていたものを出すように
ずっと………抱え込んでいたんだな……………
しばらくすると香音はそのまま眠りに入った