私の人生を変えてくれた人 〜もし君が生きてたら〜 後編
「……仕方ないじゃん」
「何が仕方ないんだよ」
「じゃあどうすればいいの!?
出来ないことがある度に無理です、出来ませんって言うの?
そんなの無理に決まってるじゃん!」
「そうとは言ってない」
「もう無理なの!!
物心ついた時にはすでに左目奪われて……行きたくもない病院にも連れてかれて
挙げ句の果てに手術なんて、どんだけ私の身体傷つければ気が済むのって感じで
それをさ、無理しないで乗り越えようなんて無理なの!
一人で頑張るしかなかったの!!
目の事だって、みんながみんな理解してくれるわけじゃない
私だって最初は違った!
難しいって思ったら先生に相談した
でもある人はこんなのも出来ないの?って軽蔑の目で見られて、また別の人は可哀想って哀れみの目で
そんなことされたら意地でも頑張るしかなくなるじゃん!!
無理なんて言えないの!!
この気持ち雄斗に分かるわけないじゃん!!!」
「…………………………」
「急に生き方なんて変えれない
頑張れば……私も普通の人と一緒の目で見てくれる
軽蔑とか哀れみとかない………
普通の人でいれる気がしたの
気分だけでも普通で在りたかった」