私の人生を変えてくれた人 〜もし君が生きてたら〜 後編

「……………………言いたいことは言えた?」

「っ………………うん」

「ごめんな
 あえて挑発させるためにキツイ言い方した」

「……………ごめん」

「いや、良いよ
 てか狙い通りだから」

「………………………」

「香音は普通だよ
 それに、生き方を変えろとは言ってないから
 ちょっと自己犠牲をどうにかして欲しいな〜って思ってるだけ
 でもそれが、お前にとって難しいことは今凄く伝わったから」

「雄斗…………」

「その……軽蔑とかの話、小学生の時?」

「……………ぅん」

「中学の時は?」

「……………………あった」

「……………そっか
 気づいてやれなくてごめんな」

「いや………雄斗が異動した後の話だから………
 気づかなくて当然
 雄斗がいた時はなかったし……」

「それでも、お前が傷ついてるの気づかなかったから
 本当にごめん」

「雄斗は謝らないでよ
 それに………中学の時はあまりなかったから
 体育祭の練習の時とかに少し哀れみの目を向けられただけ
 体育の先生以外は普段の体育を知らないから
 まぁ、関口先生とか安倍先生が守ってくれたけどね」

「香音…………」
< 480 / 536 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop