私の人生を変えてくれた人 〜もし君が生きてたら〜 後編
「……………雄斗はさ、何で私と結婚したいの?」
「そりゃあ、お前のことが好きだから」
「何で好きになったの?」
「急にどうしたー?
凄い質問してくるな」
「…………気になったんだもん
答えたくなかったら別にいいけど」
「いや、答えるけどさ
答えにくい質問してくるなー」
「別に無理しなくていいよ」
「無理してでも答えるよ
お前の信頼を勝ち取らないとだから
んー……なんて言うんだろ?
最初はお前のことが全然分からなかった
どう見ても辛いはずなのに辛いって言わないし、倒れるまで頑張るし
どう考えてもそこまで頑張る必要ないだろって」
「………うん」
「んで、普段は俺のこと避けるのに保健室にいる間だけは頼ってくれて
まぁ複雑だけど嬉しかったな
少しでも頼ってくれるのは」
「そっか……」
「少しずつ話してくれるようになってさ、香音の過去とか気持ち聞いてたら…………なんか悲しくなった
この子は誰にも頼らず、一人でどうにかしようとしてきたんだなって思って………今までの行動、全てに納得できて
その時に思ったんだ
この子を守りたい、もうこれ以上一人で頑張らせたくないって
もうそこまで思ったら好きになっちゃうよ
好きになっちゃいけない人だとしても」