私の人生を変えてくれた人 〜もし君が生きてたら〜 後編
「……雄斗って優しいよね
放っておけば良かったのに」
「だってお前、泣きそうな顔してたじゃん
保健室にいる間」
「そんなことないもん」
「あるよ
それに、保健室が凄い嫌なの知ってるのにそこにいさせようとしてたからさ
罪悪感もあったかな、最初は」
「……………罪悪感……か」
「最初だけだからな!?」
「別にいいよ、そういうのは」
「冷たいなー
まぁいいけどさ
納得出来る答えだった?」
「まぁ………」
「微妙だったかー
それで、何考えてるんだ?
こんな質問するくらいなんだから、何か考えてるんだろ」
「別に、大したことじゃない」
「大したことじゃなくても考えてるんだろ?」
「……………今まで、幸せになれば死にたいって思わなくなるって思ってた
でもそれはイコールじゃなかったんだなって…………」
「難しいこと考えてるなー
でも、それを考えてるってことは幸せとは思ってるんだ?」
「んー………多分」
「多分か
まぁ、幸せって難しいよな
感じ方は人それぞれだし」
「うん」
「俺は幸せだよ、香音と一緒にいれて」