私の人生を変えてくれた人 〜もし君が生きてたら〜 後編
「…………………理系……か…………
あの時の無邪気で可愛かった香音はどこへ………」
「ちょっ、奏斗先生ひどいです!!」
「そうだぞ、奏斗!
香音は可愛い!!
それにいつまでも無邪気だったら変な男に捕まるだろ」
「はいはいそうですねー
良かったな………香音戻ってきて」
「あぁ………香音、ありがとうな」
「ううん………こちらこそありがとう」
そしてどちらからともなく微笑んだ
「よし、飯食うぞ!
色々買ってきたんだー!」
そんな奏斗先生の一声でご飯になった
机の上に広がるたくさんのおかず
こんなにたくさん………食べるのかな………
「香音、いっぱい食べろよ
腕とか細すぎるし…………」
「えっ……あー………うん………それにしても多くない?」
「奏斗だからな………いつもこんなもんだよ」
「………そっか」
「香音ー、酒飲めるかー?」
そんな時、キッチンの方から奏斗先生がそう言いながら来た
「……みんな飲むんですか?」
「あぁ
俺、引っ越してこの辺に今住んでるから
歩いて帰れる
それで文香も俺の家」
「そうなんですね……」
「それで?
お前は飲む?」
「……飲んだことない…………」
「……マジ?」
「はい……」
「お、じゃあ飲んでみるか!
美味しいぞ〜!!」
「おい、奏斗
香音を変な方向に持ってくな」
「いいじゃん、雄斗
みんなで飲もうぜ!」
「…………香音、今まで飲まなかった理由は?」
「えーと………父に………やめとけって………男が……なんとかかんとかって………色々言われて………うるさく言われたから………」