私の人生を変えてくれた人 〜もし君が生きてたら〜 後編
「……最後の最後に悪かった
このクラスに限らず…………好意を持ってくれてる子達がいるのは分かってた
それは素直に嬉しいと思う
でも、ごめん
その気持ちに応えることは出来ない」
「先生ー、質問はありですかー?」
「ん、いいよ
最後だしな
聞きたい人だけ聞いて
友達と話したい人は話してていいからな」
「やった!
下山先生と相手の人っていつから付き合ってたんですか?」
なんだかんだ、クラスの奴ら全員聞いてる………
まぁ、こういう話題にさせたの俺だしな………
「んー……ちょっと昔に付き合ってて、それで今年の秋?冬?くらいに再会して
それからまた付き合って、結婚まで至った」
「え、結構最近じゃん」
「先生がフったんですかー?」
「俺がフラれたの
フラれたというより逃げられたって感じかな」
「先生でも逃げられることあるんだー!」
「めっちゃ意外」
「年上、年下どっちですか!」
「年下」
「なんか、そんな感じするー!」
「面倒見良さそう」
「相手の好きなところは!?」
「全部好きだけど………何するにも、とにかく可愛い
男子ども、女の子は大切にしないとダメだぞー」
そんな感じで一つ一つの質問に答えていった
そしてHRが終わる時間
「んじゃ、下降りるぞー
忘れ物するなよ」
廊下に出ると既にたくさんの生徒達がいた
教室から全員が出るのを見届けて俺も外に出た