私の人生を変えてくれた人 〜もし君が生きてたら〜 後編
「下山先生!
写真撮ってください!」
「私もお願いします!!」
「先生、これ後で読んでください!」
外に出た瞬間、女子生徒に囲まれた
香音がいなくて良かった…………
やはり、俺の結婚の話は既に広まってるらしい
知った上でも最後に気持ちを伝えてくれる子もいた
引きずるよりはいいけど…………手紙の量とかたくさんあるな……………
香音に隠し通すのは無理だな
一人一人とちゃんと向き合い、どんどん俺の側から人が減っていった
そして誰もいなくなった
「……………はぁ」
「下山先生、モテモテですね」
「っ、なんだ……轟か………
驚かさせるなよ」
「モテてますねー
これじゃあ、奥さんが可哀想ですよー」
「お前も知ってるのか」
「さすがに
河本も知ってますよ
ご結婚おめでとうございます」
「ありがとう
お前こそ告白とかされてないのか?」
「されてませんよ、逃げてましたから
それこそ下山先生を囮に、そこにずっと隠れてたので」
「うわっ、ひでー
いるなら助けてよ
こんなの、アイツになんて言えば許してもらえるのか…………今から胃が痛い…………」