私の人生を変えてくれた人 〜もし君が生きてたら〜 後編

「ハハっ………あまり飲ませるなよ」

「分かってる………あんなの俺の身が持たねぇわ」

「まぁ確かになー………って文香また寝てるし……」

「さっき起きてなかった?」

「………疲れてるんだろうな
 最近忙しいみたいでさ」

「そうだったんだ………無理して来なくても良かったのに………」

「俺もそう言ったんだが………文香が行きたいって言うから来たんだけど………やっぱりな………」

「……仕事…大変なのか?」

「まぁ最近慣れてきたみたいだけど………それなりに疲れるんだろうな」

「そうだよな…………泊まっていくか?」

「いや、いいよ
 おぶって帰るわ」

「奏斗、酔い大丈夫か?」

「あぁ、もともとあまり飲んでないしな
 こうなるかもしれないって思ってたから」

「なら良かった
 さすがだな」

「まぁな………………雄斗……ごめんな……」

「急にどうした?」

「その…………さっき
 本当は………雄斗が運びたかっただろ……
 腕………本当にごめん……」

「………もう良いって言っただろ
 気にするなよ………奏斗がいつまでも気にしてたら文香ちゃんはもっと辛いぞ」

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