私の人生を変えてくれた人 〜もし君が生きてたら〜 後編
気づけば先生の話まで進んでいた
「じゃあみんな気になってるみたいだから先に話そうかな
えー、教育実習生がこのクラスに来ることになった」
「え、やった!」
「めっちゃ嬉しい!
しかも美人じゃん!!」
「だよなー!」
「こら、静かに!
隣のクラスに迷惑だろ」
「はーい」
「じゃあ水無瀬先生、自己紹介を」
そして下山先生が開けてくれた教壇の前にたった
ふぅ…………よし!
「はじめまして!
水無瀬香音と言います
みなさんと仲良くなれたらなと思ってます!
短い間ですがよろしくお願いします!」
パチパチ
下げていた頭を上げると優しい顔をした子供たちがたくさんいた
「はい、質問!!
彼氏いますか!」
「おい、山田失礼だろ
やめなさい」
「えーいいじゃん!
ね、水無瀬先生!」
「えーと……秘密で!」
「何でー!」
「でもいそうじゃん?
こんなに美人だし」
「確かにー
いない方が凄い」
「だよなー」
「お前らーやめろよー
あまり困らせるんじゃない」
「はーい
水無瀬先生、趣味は?」
「んー、ゲームしたりアニメ見たり、本読んだり………そんな感じかな!」
「え、マジ?
俺ゲーム好き!!」
「アニメ何見てるのー?」
「えーもっと話したいなー!」
キーンコーンカーンコーン
そこでチャイムが鳴った
「じゃあここまでなー」
「今日の社会、質問タイムにしましょう!!」
「全然時間足りないー!」
「社会よりも水無瀬先生のこと知りたい!」
「お前ひどいなー
社会は普通にやるぞ
そもそも水無瀬先生、社会の時いないし」
「え、社会の教育実習じゃないの!?」
「違うわ
てかこいつ社会嫌いだし」
「嘘!?
しかも何で社会嫌いなの知ってるんですか!?」
「だって中学の時担任だったもん
めっちゃ社会嫌われてたから」
「えーーー!!」
「んじゃ、解散ー
水無瀬先生は高梨先生と授業だから
質問タイムは高梨先生に頼めよー」
そして下山先生は教室から出て行った
慌てて私も追いかけた
「下山先生…!」
「ん?」
「良かったんですか?
言っちゃって……」
「あぁ、その方が親しくしてても変に思われないだろ
それにいい話題が出来ただろ?」
「………っ!」
「ついでに、俺のクラス何故か社会嫌い多いからー」
「下山先生……ありがとうございます…!」
「おう
じゃあ頑張れよ、水無瀬先生」
そして下山先生と別れた