僕らは世界にのまれてく。
「なんなんだよ‥‥‥」
「君が望んだ世界だよ」
えっ?人が居たことにハッと我にかえる。
「どうゆう意味だよ‥‥‥って僕、?」
目の前に現れた少年は、僕と瓜二つだった。
「ただしくは、君に似すぎた少年ってところかな。俺と君は別人だよ」
少年は僕に対して二パァッと笑って見せた。その笑顔は、どこか寂しい雰囲気をまとっている。
そんなことはどうだっていい。今はさっきの言葉が気になっていた。
「この世界って、僕が望んだせかいだっていってたけどさ、君はなんで分かるの?」
少年は深くため息をつき、僕にそっと近寄ってくる。
「水野まこと」
え
「なんで僕の名前を‥‥」
僕らは初対面、なはず。
僕は全く少年のことを知らない。
それなのにも関わらず誰かに名前を呼んで貰えたことがなんだか少し嬉しかった。
そして、少年がゆっくりと口を開く。