幼なじみ


「な、なんだ。だったら最初からそう言ってよ!
ほら、宏太、戻ろ」


「…あぁ。

じゃあな、美咲」




パタン。


ドアの閉まる音が、やけにうるさく響いた。




「……っ」


瞬間、それまでこらえていたモノがいっきにこみ上げてきて。



声を殺して、私は泣いた。




< 16 / 58 >

この作品をシェア

pagetop