幼なじみ

「信じらんない…。
彼女にあんなに疑われてたくせに」


「関係ねーよ」


「私が関係あるの！

とにかく…誤解されるような行動はやめてよ…」



私たち……

もう幼馴染みなんて仲の良い関係じゃないんだから。


「…何だよ。お前、何怒ってんの？」


「怒ってない！宏…櫻井くんこそ、こんなことしてる暇があったら彼女の所にでも行ってあげれば！？」


本当は、こんなことが言いたかったわけじゃないのに。

自分で自分がコントロール出来なくなる。



「……分かった」



そして。


立ちつくす私の横を、宏ちゃんが通り過ぎた。