幼なじみ



「美咲!」

「………」



チャイムが鳴ると同時にかけつけると、美咲は静かに寝息を立てていた。


目尻には、涙の跡。


…こいつ、泣いてんのか?


そっと指でなぞると、一瞬、美咲の肩がビクンと揺れた。

そのまま、美咲の寝顔を覗き込む。


「無防備な顔しやがって……」


本当、どんだけ心配したと思ってんだよ……。
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