君に抱いた恋心を記憶の中にそっとしまって。

言葉が溢れるけど涙のせいで上手く繋げることができない。


どうしたら、私の気持ちは伝わるの?


どうしたら、遥陽と仲直り出来るの?


ねぇ、誰か、教えてよ……。



『初優。俺はこの半月くらい考えてた。初優と気持ちが通じあって、付き合って、恋人らしいことして、毎日が楽しかった。だけど……俺は初優を傷つけた。そしてこれからも初優の事をたくさん傷つけてしまうかもしれない。それが、怖いんだ』


「…………」



遥陽の、初めての本音を聞いて、ぎゅうっと胸が締め付けられる。



『俺たちは歳も違うし、そもそも学校も違う。毎日連絡をとってもすれ違いだらけになってしまう。きっと、これからも……』



たしかに遥陽の言う通り。


学校も、年齢も、住んでいる場所も私たちは全部違う。だけど、そんな彼の事を私は好きになったんだ。


どれだけすれ違いが続いても、この“好き”という気持ちは変わらないと思っていた。そして、今も私は遥陽のことが、好きだ。
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