幸せな音
優武が何かを察したのか顔を真っ赤にして固唾を呑むように信愛を見つめている。
「えい!」
「あははは! しっ信愛さん! ははは! なにしてっ!」
優武の脇から脇腹までくすぐりまくる。優武の想像通りの事は信愛も望むところなのだが、きっと焦ってもうまくいきっこない。というか自分もいきなりは恥ずかしくて死ぬ。
「マッサージしてあげる! ベッドに寝て!」
「そんな悪いですよ!」
「じゃあ代わりばんこにしよう! 私も優武くんにマッサージしてもらいたい!」
「いや、でも、そんな……」
「優武くんは嫌? なら卓球にする?」
「……………嫌、じゃないです、はい」
「じゃあ決まり! いこういこう!」
「でも僕からなんて悪いですよ」
「いいからいいから!」
優武の背中をぐいぐい押してベッドまで連れていくと観念したのかうつ伏せになって寝てくれる。優武のお尻に跨って「よーしいっきますよー」まずは肩甲骨から腰まで親指で押していく。
「うーん、お客さーん凝ってますねー」
「あっ、そこ、そこすごくいいです、気持ちいいです」
「えへへ、ここですか?」