幸せな音
「はい、はい、嬉しいです……!」

 僕、本当に君の事が好きで、好きで、好きすぎて、苦しくて、でもこんな僕を好きになってくれるはずないって、絶対に振られるって思ったから、ダメだった時の言い訳ばかりして、我ながら情けなかった……けど、よかった……!

「ありがとう、ございます……!」

 勇気を出して告白して本当によかった……!!



 信愛さん、君は僕を何度幸せにしてくれたら気が済むんだい。こんな僕を受け入れて、体の関係を望んでくれるなんて。嬉しくて、愛おしくて、もうおかしくなりそうだよ。

 僕はお臆病で意気地のない人間だ。ネットで性交の相性が悪いと別れる要因になるなんて記事を読んでから、君とセックスをするのが怖くなった。君はあまりにも魅力的で、触れたり、匂いを感じたり、キスをしたりするといつも君を衝動的に求めてしまう。

でも僕は君と違って外見的な魅力は皆無だし、絶対に上手にセックスなんてできないだろうから、ずっと理性で抑え込んでいたんだ。
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