幸せな音
「信愛さん嬉しいよ……! すごく嬉しいんだけど、すごく恥ずかしいから、やめよ、そういう事言うの……!」

優武くん、そんな恥ずかしそうに顔を赤くして、照れ隠しみたいな顔ではにかんで、ああ、もう、そういう顔で笑うところ好きすぎて愛情がキャパオーバーだって、抑えきれないって。

信愛が優武を思わず押し倒すとベンチがベッドになった。

「えー、ホントの事なのに! ねえ、もっとしよ?」

「うん……!」

 肌を重ねて、舌を絡ませる濃厚なキスを堪能して、愛のまま互いの身体を撫で摩り合う。お互いの愛が溶けて、交じり合って、一つになる。愛し合うってきっとこういう事だ。

「ねえ優武くん、よくこんな僕って思ってたよね? 私とは釣り合わないって、そう思ってたよね?」

「うん。だって信愛さんがあまりにも優しくて可愛くて大らかで真っ直ぐで素敵すぎるから」

「そういうの、やめよ? 優武くんはいつも頑張り屋さんで優しくて親切で誠実で、私の事を一番に考えてくれる最高の旦那様なんだから」

 優武は熱烈に信愛の唇を奪う。
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