幸せな音
「優武、くん……!」
そんな、もう身体のほとんどが消えちゃった……! 言わないと! ちゃんと言葉にしないと絶対後悔する! 透けてしまうほど薄くなってしまった優武の意識に向かって信愛は必死に叫ぶ。
「優武くんッ……! 私、生きていくよ! たとえどんなに辛く悲しい事があったって! これからも私はちゃんと生きていくからね!!」
優武くんの愛情にちゃんと応えられるように、私のこの愛情がちゃんと届くように、全力で生きていくって約束する……!
「だってそれを、優武くんが心から望んでくれるから!!!」
優武は目を剥いて信愛を見つめると、大粒の感涙を流しながら安堵したように笑った。
「……よかった、本当によかった……!」
信愛はそれを見て、今までどれだけ心配をかけてきたのか思い知らされた。
「ありがとう、信愛さん、愛してる、これからも一緒に、生きて、いこう――……」
優武はもう何の未練もないと言わんばかりの満足気な顔で天に溶けていった。
「優武くん、待って、行かないでッ……!」
対称的に信愛は未練がましく優武の気配の残滓を追って天に手を伸ばすと、見慣れた自室の天井と景の微笑が出迎えてくれた。
そんな、もう身体のほとんどが消えちゃった……! 言わないと! ちゃんと言葉にしないと絶対後悔する! 透けてしまうほど薄くなってしまった優武の意識に向かって信愛は必死に叫ぶ。
「優武くんッ……! 私、生きていくよ! たとえどんなに辛く悲しい事があったって! これからも私はちゃんと生きていくからね!!」
優武くんの愛情にちゃんと応えられるように、私のこの愛情がちゃんと届くように、全力で生きていくって約束する……!
「だってそれを、優武くんが心から望んでくれるから!!!」
優武は目を剥いて信愛を見つめると、大粒の感涙を流しながら安堵したように笑った。
「……よかった、本当によかった……!」
信愛はそれを見て、今までどれだけ心配をかけてきたのか思い知らされた。
「ありがとう、信愛さん、愛してる、これからも一緒に、生きて、いこう――……」
優武はもう何の未練もないと言わんばかりの満足気な顔で天に溶けていった。
「優武くん、待って、行かないでッ……!」
対称的に信愛は未練がましく優武の気配の残滓を追って天に手を伸ばすと、見慣れた自室の天井と景の微笑が出迎えてくれた。